2014年8月31日日曜日

西ノ島(西之島)の噴火開始から9ヶ月、慶長地震の再来はあるのか?

久々に西ノ島を取り上げます。噴火開始からはや9ヶ月、未だに噴火が継続していて収まる気配を見せません。思い起こせば昨年の噴火開始時は、「西ノ島」と噴火を始めた「新島」とは別の島でありましたが、いつの間にか従来の「西ノ島」が溶岩流の「新島」に飲み込まれて1つの島になってしまったことで、「新島」という呼称も無くなって『西ノ島』と呼ばれるようになってしまったわけであります。

海上保安庁が8月26日に行った調査によりますと、北側火口には火口内に長径約 90m、短径約 60mの溶岩の湧き出し、通称「溶岩マウンド」が出来ており、この溶岩マウンドが成長を続ければ、火道をふさいでしまい、爆発的噴火を引き起こす可能性もあるとのことです。
更に北側火口の東に、新たに東側火口も出来ていて、どうやらこの東側火口から海へ溶岩流が流れ出し、陸地面積を着々と広げているようです。

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【海上保安庁より引用】
2.新たに形成された陸地の状況
流出した溶岩によって新たに形成された陸地は、7 月 23 日と比較して北東方向に拡大していた。また、西岸から南岸にかけて波浪による浸食と思われる海岸線の後退箇所が認められた。
なお、同乗した東京工業大学火山流体研究センターの野上健治教授からは、「北側火口内に溶岩マウンドの形成が認められる。今後、この溶岩マウンドが更に成長して火道の栓になり、爆発的噴火を引き起こす可能性があるので注視する必要がある。北東方向へ溶岩流が伸びているが、東側火口からの供給だけでなく、北側火口からも溶岩トンネルを通って供給されているものと考えられる。」とのコメントが得られた。
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いやー、溶岩マウンドとは初めて耳にしましたが、1993年の雲仙普賢岳の噴火で目にした溶岩ドームを思わせるもので、何となく嫌な響きです。十分注意しておく必要があるでしょう。

以前のブログにも書きましたが、地震と噴火はセットでありますし、2011年3月11日の東日本大震災が起きた2年8か月後、2013年11月から噴火を開始した西ノ島は、同じ太平洋プレートの延長線上にあることを考えても、東日本大震災と何らかの関係がありそうにも思えます。

ただ、もし西ノ島の噴火が東日本大震災と関係が無いとしたら何の地震が関係するのでしょうか?

ここで慶長地震の再来を予想する人たちが一定数います。私もその一人です。

まず、慶長地震とは1605年に発生した太平洋沿岸の広域に津波が押し寄せ、八丈島で57名、徳島の阿波宍倉では1500人もの津波による死者が出るほどの大地震だったと言われています。
従来は南海地震によるものと思われていましたが、最近の研究では、どうやら伊豆・小笠原海溝大地震だったのではないか?という説が有力になりつつあります。
どうして2つの説があるのかというと、徳川家康が征夷大将軍になっったのが1603年で、慶長地震は江戸幕府黎明期の地震だったため、津波や地震を記録した書物や文献などもほとんど残っていないこともあるようですが、現代科学では古文書や津波痕跡から過去を紐解く以外方法が無いですから、ここは想像を膨らませてみましょう。

南海地震と伊豆小笠原地震の想定震源域

さて、慶長地震が南海地震だったのか?伊豆小笠原海溝の大地震だったのか?という結論は置いておいて、何故、西ノ島が噴火して慶長地震の再来が考えられるのかと言えば、私は1605年の八丈島の噴火との関連性なんだと思います。

気象庁のサイトで八丈島の有史以来の地震の記録を見てみると以下のように書かれています。
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【気象庁より引用】
▲1605(慶長10)年 中規模:マグマ噴火 10月27日。火砕物降下、溶岩流。噴火場所は西山南東斜面割れ目火口列。田畑被害。 マグマ噴出量は0.0046DREkm3。(VEI2)
▲1606(慶長10)年 噴火 1月23日。八丈島付近で海底噴火、火山島生成。(注:位置及びその後の状況不明)
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上記の通り、1605年2月3日の慶長地震に続いて、9か月後の1605年10月27日に八丈島が噴火しています。地震と噴火はセットですが、どちらが先とも言えないので、順番は無視しておきましょう。

ポイントは八丈島と西ノ島は同じ火山フロントに位置する火山島で、要するに八丈島と西ノ島のマグマの供給源は同じだということです。
1605年は慶長地震が発生し、続いて八丈島の噴火した。今回は同じ火山フロントをマグマの供給源としている西ノ島が噴火している。この西ノ島の噴火が東日本大震災との関連するならこのまま噴火が終わるのを待っていれば良いのですが、もし関連しておらずに慶長地震と対応する地震が起きるとすれば・・・、それは西ノ島の噴火が終息したあとで、起きるでしょう。

慶長地震が南海地震だったのか?伊豆小笠原海溝地震だったのか?はっきりしないので被害予測は立てられませんが、仮に近年言われているように伊豆小笠原海溝大地震だった場合は、房総半島、八丈島を始め、高知や九州までの太平洋沿岸に大津波が押し寄せる、津波地震となる可能性が大で、被害は国が想定している南海地震や東南海地震、東海地震の被害と同じくらいにはなりそうな気がします。

なお、1611年12月2日には慶長三陸地震が発生しており、こちらはマグニチュード8程度の大津波を伴った地震と言われています。こちらも三陸沖なのか?千島海溝で発生した地震なのか?はっきりしたことはわかっていませんが、東日本大震災と何だか被りますね。

まとめに入りますが、昨年から始まった西ノ島の噴火を見ていると、現代は1600年代初頭に似ているともいえ、そういう視点で見るならば慶長地震に対応した地震、すなわち伊豆小笠原海溝大地震が起きる可能性があると言えそうです。

ちなみに私が今気になっているのは、2014年7月1日、西ノ島より更に南の鳥島沖で最大級の深発地震が発生したことです。震源の深さは539km、マグニチュードは6.2。これは伊豆スラブ最深部での最大の地震だそうです。深発地震の仕組みは解明されていないのと、同じ日本海溝沿いでの出来事ですので何だか気になって、毎晩寝不足気味です。

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