2014年8月6日水曜日

エボラ出血熱は感染拡大するがパンデミックにならない(予想)

ここのところエボラ出血熱が世間を騒がせ始めています。西アフリカのギニアやリベリア、シエラレオネ、ナイジェリア辺りで今年の2月から感染拡大していますが、他の地域への感染拡大は限定的に抑えられるだろう、と思っていました。

その理由は”致死率の高さ”。
Wikipediaによると50~90%と言われています。

ウィルスは宿主となる人間が生きていることを前提に感染を続けますが、宿主が死ねばウィルスも死滅してしまいます。そのためウィルス感染が拡大してパンデミックになるためには、致死率が高くてはいけないのです。宿主を生かしたまま、感染者を増やし、感染を繰り返す中でウィルス自体が変異を遂げて病状を悪化させていく、ウィルスにとってはそういう変異が望ましいはずです。


現在、55%程度の致死率だそうですが、ロイターの記事(拡大するエボラ感染、致死率上昇は「時間の問題」)によるとギニアが74%、リベリアが54%、シエラレオネが42%、シエラレオネは最近感染が拡大した地域なので、まだ致死率が低いようですが、時間が経つにつれて段々と致死率は上がっていくでしょう。

今年4月頃にエボラ出血熱の感染拡大のニュースを聞いたときに、致死率が高い病気だからそのうち終息するだろう、と思っていましたが、昨日、ナイジェリアに感染拡大したと聞いて、少し考えが変わってきました。

もう少し感染国が増えるのではないだろうか・・・。

外務省のサイトに書いてある注意勧告には、以下の気になる記述があります。
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飛行機でガーナ及びトーゴを経由して7月20日にナイジェリアに到着した40歳のリベリア人男性が、エボラ出血熱様の症状を訴えてラゴス空港到着後直ちに病院へ搬送され、25日に死亡したとのことです。
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飛行機は密閉空間で、エアコンによって機内の空気は循環しています。すなわち、エボラ出血熱の患者が咳をして機内にウィルスをばら撒くことが可能なんです。
(※8/9追記 WIREDによると機内には外部から空気が取り入れられ、2~3分おきに循環するそうです。そのため想像よりも感染拡大しづらいかもしれません。
8/11追記「2014.8.11 エボラ出血熱は飛行機では広まらない!?空気感染能力の有無」)

ちょっと古いですが1995年に公開されたダスティンホフマン主演の「アウトブレイク」。
この映画は正にエボラ出血熱をテーマに描かれたパニックムービーですが、映画の中でもウィルスに感染した患者が映画館と言う密閉空間で咳をして、飛沫感染により感染者が爆発的に増える、そんなシーンがありました。その結果、アメリカの田舎の町がパンデミックとなり、封鎖される、という流れになっていくのですが、映画さながらの事態が進んでいます。

話を戻しますが、死亡した40歳のリベリア人男性は飛行機の中でかなりの感染者を生み出したのではないでしょうか。だとすると、ガーナ、トーゴあたりにも感染飛び火して何の不思議もありません。

また、アメリカ人医師の話も映画「アウトブレイク」のシーンのようです。
映画「アウトブレイク」では、ダスティンホフマン演じるサムの元妻ロビーもウィルスに感染してしまうのですが、テスト段階の血清を投与することで一命を取りとめ、物語は解決へ向かうのです。
今回、リベリアでエボラ出血熱に感染したアメリカ人のケント・ブラントリー医師が、臨床段階の試薬を投与して一命をとりとめたそうです。
正に人体実験なのですが、この試薬がワクチンになるのはまだまだ先の話だと思いますが、変異を続けるであろうウィルスに何とか打ち勝って欲しいものです。

致死率は高いものの、感染封じ込めに失敗している部分もありそうなので、パンデミックになるかどうか、現在は最初の瀬戸際にあると言えます。

この記事を書いている最中も、シエラレオネ出張中にエボラ出血熱に感染したと思われるサウジアラビアの男性が帰国後に死亡した、というニュースが飛び込んできました。

引き続き注意深く見守りたいと思います。

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2014.8.8 エボラ出血熱のウィルスは日本に上陸、感染拡大するか?

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